ウクライナとロシアの戦争について

連日のウクライナ関連のニュース動画のコメント欄を見ていると度々出てくるブダペスト覚書。ニュース内ではあんまり聞いた事の無いワードだけどコメント欄では結構頻出しているので気になって調てみた。

ja.m.wikipedia.org

ウィキペディアなので正しくない可能性もある事を念頭に置きつつ協定内容の所を読んでみたが、なるほどまさしく覚え書きでニュースにも出てこない訳だと思った。意味がないから。

協定内容を軽くまとめると『ウクライナ内に有る核兵器をロシアに引き渡したらロシアとアメリカとイギリスが国境とか安全も尊重するし何か問題が起こったら国連にも話してあげるよ』みたいな内容だった。一見すると現在の状況はロシアにしてもアメリカにしてもイギリスにしても全然守ってない様に見えるが、よくよく文章を読んでみると別に違反はしていないとも言える。国境や安全も"尊重"して非難の声を上げているし国連安保理に"話して"はいるから。つまりほとんどが努力目標みたいな物で唯一義務的に書かれている内容も国連に行動を依頼するだけで国連が動かなければ何もしなくて良いのだ。そしてロシアは国連安保理常任理事国であり拒否権を持っている。国連が動けるはずも無い。

この様に覚書の名前の通り密約や口約束よりマシ程度で条約や同盟なんかでは全くないので実際に戦闘が起こってしまっている現状では話しても無意味だからあまりニュースで取り上げないのだろうと感じた。この覚書が交わされた時の状況を考えるとソ連が崩壊して残された核兵器だけど自分達では運用できないし大国には危険視されて圧力かけられるしで厄介な代物でしか無かっただろう。だからこの覚書程度の内容で合意してある程度の優遇で良しとしたのだろうが今の状況を鑑みれば一個くらい隠し持って置けば、かなり非難はされるだろうが戦争にはならなかったかも知れないとも思った。