アルジュナ鑑賞会〜原発問題〜

地球少女アルジュナは2001年に放送された河森正治(マクロスシリーズ)原作監督のTVアニメです。地球環境の様々な問題を扱ったエコアニメとして当時から異色を放っていた様に記憶しています。

未開封だったDVD-BOXを開封して15年前にはどんなテーマがホットだったのか思い出しながら現在に繋がる変遷を見ていきましょう。

第1話と第2話では原発問題を扱っていました。原子炉の冷却安全装置が過電流により機能停止、メルトダウン手前の水蒸気爆発を起こすもジュナの地球共鳴パワーで瞬間冷却。氷の華を残して京阪神全域汚染の最悪のシナリオは回避されるというのが大まかな流れです。残念ながら福島第一原発ではそう都合よく行く訳もなく汚染が広がってしまった事は今も記憶に新しいですね。

劇中で原発は総電力使用量や夏のピーク電力を抑えれば必要ないし、核廃棄物の処理コストで採算も取れていない、欧米では廃止している所もある。日本もそうするべきだと原発所長が語る場面があります。さてこれは正かったでしょうか?

エネルギー需給だけで見れば可能ではあります。実際全機停止していた数年間は節電運動のおかげもあり停電も一部の計画停電だけで済みましたね。老朽化していた火力発電所もフル稼働させて原油天然ガスも沢山輸入されました。太陽光発電の全量買取りによる電気代の値上げなんかもありましたね。

そういった諸々に加えて核は平和的に利用されるばかりでは無い事も考えると、15年経過した現在は劇中の意見はいささか現実的では無い様に感じる秋の夜長なのでした。